生命保険は必要?④ 〜医療保険との付き合い方〜
- 2018.09.23
- 生命保険
ファイナンシャルプランナーのマネブロです。
今回は医療保険の考え方についてお話しします。
まず前提として覚えていただきたいのが
「医療保険は基本的に元が取りづらい」
ということです。
いつもクライアントさんにイメージしていただくためにお話する一例として、
・入院日額1万円が100日以上給付される医療保険は大体一生涯で300万円保険料を支払うことになる
・この保険料を元を取るには100日以上の入院を一生涯で3回以上する必要がある
という計算をお伝えします。
あくまで保険料は一例ですが、入院した日数で保険金が出るタイプの医療保険であれば
入院をどれだけできるかが勝負になります。
では、色々な病気・ケガがありますが平均入院日数はどれくらいでしょうか?
答えは31.9日です。
(<厚生労働省「患者調査」/平成26年>)
逆に100日以上の入院するケースはというと
・統合失調症(546日)
・アルツハイマー症(266日)
・うつ病など(113日)
が上位を占めます。
その他の病気は20日前後の入院日数が多く、日数は二極化していると言えます。
あまり入院しないケース、もしくは相当な日数の入院を要するので
「医療保険があるから大丈夫」とは言えないケースに大きく分かれます。
いずれにしてもかなり限定された病気でしか「元を取ることは難しい」ため
入院給付金を高額にしたり、給付日数を多くする必要はないと思います。
ただ、人によっては後々に不安になって加入するケースがあります。
その場合、年齢が上がるほど毎月の保険料が高くなってしまうので
毎月の支払いが苦しくなる可能性もあります。
なので、ある意味では後々不安に思うタイプの方は加入しておいた方が良いかもしれません。
その場合は、
「最低限の保障で毎月の保険料が忘れられるくらいの金額で御守り代わりに加入」
というふうに考えて頂ければと思います。
とはいえ、基本的には「貯蓄」をしっかりしていくことを意識していただければと思います。
というのも国の制度で「高額療養費制度」という医療費を削減できる制度があり
この制度で申請すると、100万円の医療費がかかったとしても健康保険の3割負担から
87,430円までさらに下げることができます。
ということは6ヶ月分の医療費としては50万円ほどの貯金があれば対応可能です。
まずはこの金額を目標にしながら、医療保険についてはどうするかは
それぞれのクライアントさんの状況に応じて判断させていただいています。
次回は「がん保険」についてお話しできればと思います。
※今回お伝えした話は医療保険の一般的な考え方ですので
細かい保障や金額は商品によって異なります。
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