つみたてでお得?

つみたてでお得?

ファイナンシャルプランナーのマネブロです。

今回も金融についての話題をお伝えします。

年が明けて早くも3週間が経っておりますが
お仕事やプライベートで順調なスタートダッシュを切ることができていますでしょうか。

「今年の目標」として「貯金」をあげる方が毎年多いようで
雑誌のアンケート結果などで上位に出てくることが多いです。

そんな中、今年1月から「つみたて」に関する新たな制度が登場しました。

と言っても預金の積立の話ではなく、「つみたてNISA」と呼ばれる
投資に関する非課税制度のことです。

投資、と一口にいっても様々な種類がありますが
多くの方がイメージするのは株式や投資信託かと思います。

こういった投資ですが、売買をして利益が出た場合20.315%の税金が引かれます。
つまり10万円の利益が出たら約2万円は税金として引かれるということです。

これに対して国がもっと国民に投資に関心を向けてもらうため
「NISA」という制度を2014年から開始しました。

銀行や証券会社で「NISA」を使える投資用口座を開設すると
毎年120万円までの投資に対しての利益が非課税になります。

例えば、今年投資信託を120万円購入して来年運良く値上がりし140万になったところで売却したとすると
通常であれば20万円の利益に約4万円の税金がかかるところを「NISA」を利用していた場合は
20万円丸々利益のまま、ということになります。

今回取り上げる「つみたてNISA」は投資信託を毎月少額購入することに対する非課税制度です。

この2つの違いですが、まず「つみたてNISA」の年間の投資可能額は40万円までと
NISAよりも少額となっています。

もう一つの違いとしては、NISAの非課税には有効期限があり
投資をしてから5年間を過ぎると非課税のメリットを受けることができなくなります。

一方の「つみたてNISA」は有効期限が20年間と長くなっています。
つまり、「短期間に売買をするのではなく、毎年・毎月コツコツ投資を10年以上のスパンですること」
に向いている制度ということです。

このように一見すると便利な制度に見えますが、国としては
「年金をあてにしてもらっても困るから、自分で投資をして資産を増やしてもらえるように制度を作ったので
頑張って投資を始めてください!」
という意図があります。

同じような意図で昨年「個人型確定拠出年金」という年金制度に変更がありました。
「iDeCo(イデコ)」という呼び名の方が浸透しているかもしれません。

こちらの制度も税金面でのメリットが多くあり、資産形成の手段の一つとして
有効と言われているのですが、60歳まで基本的に出金できない等の注意点もあります。

また、確定拠出年金もNISAを利用して購入する投資信託も元本保証ではなく
「◯年後に□万円になっている」という見通しが立ちにくいというデメリットもあります。

様々なニュース・報道で将来のお金について不安に思われる方が増え
投資や関連した情報に興味を持つ方が増えています。

ただし、そうしたものはプランニングによって向き不向きがあり
単に「お得そう」という理由で始めてしまうと損をしてしまうこともあります。

今後も国の立場としては将来のお金に関して国民に「自己責任で準備してもらう」ように
誘導するために様々な制度をスタート・変更していくことが予想されます。

そのような中でプランニングの実現に必要な制度・手段などの情報発信を
今後もさせていただきますのでよろしくお願い致します。